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カメの研究者 矢部隆 先生の講演

2007年11月 6日

今回も、クサガメ、イシガメ、セマルハコガメなどを持参していただきました。ただし、今回はカミツキガメ、ワニガメはいませんでした(帰化動物を扱うの法律上の問題を考慮して)。

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クサガメやニホンイシガメの実物を持参して説明

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スッポン

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南西諸島に生息するセマルハコガメ

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リュウキュウヤマガメの危機的状況を説明

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イシガメ幼体(本当の”ゼニガメ”)

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帰化動物で問題になっているミシシッピーアカミミガメ幼体


【生徒の感想】
 今回、間近にいろいろな種類のカメを見たことがとても興味深かったです。
カメは今からおよそ2億年前からほとんど姿を変えずに生き続けており、ジュラ紀で最初に首を引っ込めるようになったそうです。先生もおっしゃっていた通り、恐竜は攻撃と防衛のどちらも持ち合わせようとしたので中途半端になってしまい絶滅しました。カメは防衛に徹して今まで生き延びることに成功しています。この ことから、いろいろなことに手を出しすぎても最終的には成功する可能性は低いということを学びました。
 カメの生態の説明で、私はカメの甲羅は人間のつめとほぼ同じものであると考えていたので甲板下部に毛細血管があるということに驚きました。
 最も印象に残っていることは、車に轢かれたカメの写真です。思わず目を背けそうになりましたが、人間の活動のせいで起こってしまった悲劇なのでしっかりと目に焼き付けねばならないと思いました。轢かれたカメの中で最も多いのは母ガメだそうです。産卵のためやむを得ず道路を横断した結果です。これは、母ガメだけ でなく、生まれてくるはずだった子ガメの命も奪ったことになります。人間が豊かに暮らすためには仕方ないことなのかもしれませんが、人間は他の生き物の命をいろいろな形で奪っているということを改めて感じました。
 沖縄研修旅行で訪問した「こどもの国」でのお話の中にもありましたが、外来種によって日本のカメは危機に瀕しています。最近のニュースではカミツキガメやワニガメがよく取り上げられています。先生が強くおしゃっていましたが、私もそれらのニュースを見るたびにペットとして飼ったなら、最後まで責任を持って飼ってほしいと思いました。 それでなくても生活場所は減り、それにともなって個体数も減ってきているので、外来種によって捕食され続ければ、日本のカメは極端に言って絶滅するおそれもあるのでなないでしょうか。また、雑種問題も深刻化しているそうです。ふつうは雑種には繁殖能力はないのですが、カメは持っているそうです。どの問題も解決するこ とは難しいそうであり、今の私達にできることはほとんどありませんが、この現状を知ることから始めることが大切だと思います。

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