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授業「生命」 第14回  倉敷市立自然史博物館 狩山俊悟先生

2009年9月15日

「二子の丘の植物観察」ということで、狩山先生に様々な樹林について解説と本校のある二子の丘の樹木観察の実習を行った。

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いろいろな樹林の特徴を説明

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ドングリを作る仲間を紹介

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代表的な陽樹を解説

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クスノキの特徴を解説

【生徒の感想】
 植物群というまとまった見方を体験することができ、個々の樹木を見るのとは違った楽しさを知った。最初に日本のいろいろな植物群についてスライドによる説明があった。よく考えたら日本は小さな島なのに、南北に細長いので植物群はとても多様であると気づいた。今まで遠目から山を眺めたことはあっても、植生している木々の種類の違いを気にかけたことはなかった。しかし先生に亜熱帯に見られるようなジャングルから、雪が降り積もるため低い木ばかりが並ぶ山を見せていただいて改めて多様性に気づいた。さらにその一つ一つの植物群ができた理由を推察できる、ということが大変興味深かった。
 今まで、北海道と沖縄の植物群が全く違う様子を見せるのは、ひとえに気候ゆえであると思っていた けれど「植物群の形成には、大きく分けて気候的要因、土地的要因、生物的要因が存在している」と教えていただき、本当はとても複雑な理由が絡んでいると分かった。土地的要因の一例では、土壌にカドミウムが含まれていれば、それに耐えうる植物が群生することになる。生物的要因では、人為的に外来植物がっ侵入して勢力を増した
ていることや奈良県でシカが木の皮を食べて立ち枯れしてしまうなどの例もある。また山頂に草原ができるのは風が強く雪が積もるなどの条件があったり、数年に一度いっせいに帯状に木が枯れるのは、台風の強い風が要因となっているなどの例もある。いろいろな不思議な現象に対し、理由を考えることができる点がとても楽しいと感じた。
 座学の後、実際に野外で清心周辺の植物群について教えてういただき、植物群ができた理由を考察する楽しさをよく理解することができた。陽樹を見て道路などを作る際に一度林を切ったのではないか、マツの子どもがないのとナナミの木を見て今後ここはナナミの木が天下をとる、など、ただ何の木が植生しているのかという事実だけで過去や未来の様子を考察できることに感動した。実物を見て学ばせていただいたおかげで理解が深まり、更に身近な植物を見分けられるようになったこと自体も嬉しかった。西表島の研修では植物の判別だけでなく、その先の「なぜその植物がそこにあるのか」という部分まで観察してみたいと思う。今回の講義で西表島での植物観察が楽しみになった。

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