『さとりをひらいた犬』を読み終えました。本当に自由に生きるには、どのような視点で"自由"を考えるのか。
著者の心不全、癌と病魔と戦って死の淵までいった経験が書かせたメッセージだと思って、読ませていただきました。これから『さとりをひらいた犬』を読まれる人は、これ以降はネタバレになるので、楽しみをとっておくためには、読まない方がいいかもしれません。
p351より、「ほんとうの自由とは、外側の何かから自由になることではありませんでした。身体やエゴの声といった"自分"からの自由・・・・これがほんとうの自由です」
p241より、「ほんとうに大事なことは"どう生きたか?"なのだ。死ぬとき、それはその者の"存在"が、まさに、問われているときなのだ。何を持っていようと、どんな地位にいようと、どんな実績や勲章や証があろうと、そんなものは一切関係ない。あっちの世界には、そんなガラクタは持ってはいけないのだ。死ぬときに問われるのは、「どう生きたのか?どういう存在であったか?」そ・・・それだけだ」
後どのくらい勤務して、学校で生徒と一緒に科学研究を楽しめるだろうか。今の健康状況を考えると体調が持たないので、予定された契約期限に辞めるのではなく、自分で幕引きをして、現職をやめることになるとなると思う。そうであっても、辞めることも自分で決めることができることは幸せなことである。一方的に解雇される可能性もゼロではないかも)。今の私は万全ではないものの、自分として精一杯やって、納得できる日々を前向きに挑戦して過ごしたいと考えている。