「教学相長」は中国の古書「礼記」に由来する故事成語で、その意味は以下のように解説されている。
・人に教えることは、相手だけでなく自分にとっても学ぶことであり、知恵を発展させる
・人に教えることと師から学ぶこととは相補い合うもので、両方を経験してはじめて学業も向上する。
・学問をしてみて、始めて自分の知識の不足を知り、教えてみて、始めて教育の難しさが分かる。不足を知って自分の能力を反省し、難しさがわかってこそ、一心に努力することになるのである。
・教えることは学ぶことで、教師と弟子がともに高度化、深化、上達するのに役立つことである。
毎朝、同じ階の農業経済学の先生とコーヒーを飲みながら、教育や研究の話をするのが、日課です。今日も一日頑張ろうという気力の源になっています。
「教学相長」は、彼からの話題提供です。
確かに、自分の学んだ知識と経験を伝えるのが教員の役目で、教員から学生への一方通行で、学生を育てることが中心に捉えられやすいです。しかしながら、一方で、教員自らが学ぶことも多いと捉えることが重要なのです。教えることによって自分の未熟さを知り、自分の短所を気づく機会になるのです。
アクティブラーニングという言葉を教育現場で聞くことが多くなってきましたが、教員と生徒が双方型
教えるということは、一方的な知識の伝授ではなく、新しい視点やあやふやな知識の再確認など双方向の知識の伝達という考えで臨むと前向きに進めていくことができそうです。
皆さんも経験や知識を自分の中にストックするだけにとどまらず、積極的に「人に教える」ことでより知識を深化させていってみませんか?