教職認定講習をオンラインで受けています。大学で教職課程(中等理科教育)を担当してますが、高等学校専修理科免許状を更新するためには、講習を受ける必要があると教育委員会に言われました。
オンラインの講習ですが、30時間講義を受けて、テストと小論文があります。
「学校教育の場であなたは子どもたちにどんなイメージで見られていると思いますか。またその見方についてあなたはどう判断していますか。」は、課題レポートの問題です。1000字書いて提出することが課題です。
以下は、提出したレポートです。合格しているでしょうか。
1. 学校教育の場であなたは子どもたちにどんなイメージで見られていると思いますか。
教職課程の卒業生からの置き手紙には、「私は先生に"教育者としての心構え"を教えていただいたと思っています。進路の件で相談に行くたびに「厳しく見つめなければならない現実」を突き付けてくださり、いつも怯みながらも「そうだよな、頑張ろう」という気持ちにさせていただいいておりました。」とあります。5年前に、高等学校理科の教員から大学に異動しましたが、教職課程の大学生には、どうも、厳しくて怖いイメージだったようです。
高等学校で、生物学の講義、科学課題研究や野外実習、海外研修を担当した生徒の卒業後のアンケート調査で、次のメッセージが同封されていたということです。
「一年次には倫理的な側面を加えた、生徒個人に問いかける生物の授業が多く、「なぜか」という問いの根本を知るきっかけになりました。質の高い授業でした。
二年次には、アカハライモリの生態調査に連れて行ってくださるなど面倒見のある方で、マレーシア研修では、生徒にしたいことをさせるといった見守り体制でした。秋山先生は「指示」ではなく、「自分で道を決めさせる」をモットウにされていました。課題研究でどうすればいいかと質問すると「自分で考えて」と言い、いままでこんなことを実際にしてきたが、この事柄にアドバイスを求めたいと質問を変えると具体的な見解・助言を教えてくださる方でした。これはこの先の社会で求められる能力の一つです。とても先端的な考えをもつ先生で、生徒思いな先生だと感じました。」とありました。あえてメッセージを添えなければならない卒業生へのアンケートに添え書きとして書いていただいて、私にとってうれしい便りでした。
予備校講師、高等学校教員、40歳で休職して大学院修士課程、50歳で大学院博士課程・博士(理学)取得、文部科学省SSH事業10年間運営、大学での教職課程5年。そして、今、教職認定講習廃止前に講習を受けています。
大学では、最初は多くの学生が厳しい教員だとイメージするようです。そのうち、講義後に居残って将来の話を相談する学生が徐々に増えてきたり、卒業しても時々電話があったり、学校に特別講義に来てくれという依頼があったり、それが嬉しくて、教職を続けることができたと感じています。
2.その見方についてあなたはどう判断していますか。
このままでいいと思います。約40年、教員生活をしてきて、人の見方を簡単に変えらるとは思いません。ただし、「自分の教育活動を客観的にとらえる、つまり、自らを客観的に認知(考える・感じる・記憶する・判断するなど)をするメタ認知能力を高める必要があると考えています。
教師の仕事は幅が広い。中学校は子どもから大人への発達段階の極めて重要な時期で、中1ギャップもあります。中等教育学校の教師は、精神的に不安定な思春期の生徒を教育することになります。いじめ、非行などの問題が起こりやすい時期です。その原因を家庭環境に求める場合が多いですが、生徒は一日の多くの時間を学校で過ごし、その学校生活での人間関係が彼らの考え方や行動に大きな影響を及ぼしているの確かです。だとしたら、学校教育にまったく責任がないとはいえないと思います。心理学を含む多様な知識で、理解力を高める努力が必要です。そして、教師としていつも心にとめておかなければならないのは、自分の立ち位置(ポジショナリリティ)をいつも確認しておくことだと思います。