生徒の自己評価をみると、「卵割からいろいろな器官に分化する過程が理解できた」、「発生の仕組みに興味をもった」がともに86%であり、学習の動機づけにはなったようだ。一方、技術的には、「実体顕微鏡の操作が身についた」が81%、卵の結紮は、「うまく縛れた」が62%と少なかった。しかしながら、生徒の感想に「今まで映像で見てきたイモリの胚を実際に見て,映像や写真通りに卵割の形が見られて,とても面白かった」、「胚をしばる実験を行って,発生学と言うのは普段の生活の中からアイデアが浮かび,様々な角度から発生をみる学問なのかと思った」、「ビデオの時,集中力が切れそうだったけど何とか見ることができた。神経胚になってから孵化するまでの時間がかなりかかるのでびっくりした」、「歴史的な実験を体験できて、楽しかった」。技術的には難しい実験でも、授業への導入を工夫すれば、生徒にとって十分興味付けの効果があると実感できた。