• ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室

「女性リーダーはなぜ少ない」

2016年2月22日

生物教室の棚を片付けていたら、新聞の切り抜きがでてきた。「男女を生きる STAP騒動から見えたもの」というタイトルの記事が掲載されていた。2014年1月28日のSTAP細胞発表から半年後の記事で、騒動がひと段落した時期に書かれたものである。そういえば、もう、事件から2年が経過したのだと再認識した。記事の最初のほうに、STAPフィーバーを見た女性科学者の話が紹介されている。

(以下は、朝日新聞2014年7月9日朝刊からの抜粋)
STAP報道を見て、名古屋大学大学院生命理学専攻の佐々木成江准教授は「ようやく女性研究者の活躍が目に見える形で出た」と喜んだ。同じ専攻に4人の女性研究者がいる。報道後、地元テレビから「理系女子(リケジョ)の活躍を取材したい」と依頼された。
 森郁恵教授は即座に応じた。「女性研究者で脳研究拠点を作る計画があり、リケジョブームを利用しようという気持ちがあった」と正直に打ち明ける。
 取材を受けた森さんと佐々木さんはカメラの前で「画期的な成果」lと褒めちぎった。論文不正が明らかになると、2人は「科学者として反省しています」。
 このせいばかりでなく、番組はいささか後味の悪いものになった。子育てと両立する大変さがことさら強調されていたからだ。
 10歳の娘がいる佐々木さんは「こうやって、女性が社会進出できない理由が子育て問題に落とし込まれる。(組織の意思決定をする)幹部に女性が少ないことが根本問題なのに、そこに目が向かない」と嘆く。
 森さんは番組で「結婚も出産もせずにきた」ことがクローズアップされた。1998年に名大助教授になり、2004年に教授に昇格した。「紅一点」状態が変わったのは07年。女性を増やすという国の方針もあり、名大が「女性に限る」公募を始めてからだ。
 体内時計研究で朝日賞を受けた近藤孝男・名大特任教授は「通常の公募の時は低かった応募女性の研究レベルが、女性限定にしたらガンと上がった」。
 なぜだろう。公募に応じ、11年に36歳で教授になった上川内あづささんは「『女性のみ』という条件は、応募する気持ちを後押ししてくれた。その条件があることで、自分を候補として認識したと思う。それがなければ、公募情報を見過ごもていたかもしれない」という。これまでの男性中心の採用状況から「応募しても無駄」と、挑戦する前にあきらめてしまう女性が少なくないことをうかがわせるエピソードだ。
 日本の女性研究者比率は14%。米国の34・3%の半分にも満たない。准教授、教授となるにつれて女性比率は下がる。名大でも女性教授は47人、7・2%だ。
 理系で初の東大教授となった黒田玲子東京理科大教授は、昔は露骨な差別があったと言う。「公募で東大助教授に選ばれた時は、女に男の学生を教えられるのかと言われた」
 今はそんなことを誰も言わない。だが、女性リーダーは少ない。女性限定の公募が必要なのは、日本がまだ過渡期にあるからだ。

  • 投稿者 akiyama : 08:05

最近の記事

第4回高校生両生類サミットを開催  QRコードで申し込み
【交流会のスケジュール】 10:00~10:30 ZOOMへの接続の確認 10:30~10:50 開会行事・ビデオ上映(山脇有尾類研究所の紹介) 10:50~11:20 講義➊日本両棲類研究所所長・篠崎尚史氏 「両生類からの研究の展開」 11:20~11:35 発表① 岐阜県立大垣北高等学校 タイトル:岐阜県に生息する渓流性サンショウウオの生息適地モデルの作成と系統解析 11:35~11:45 …続きを見る
第4回 高校生両生類サミットWeb交流会
目的: ① 女子高校生の理系進学を推進・支援する。 ② ZOOMを使った高校生の科学研究の成果発表を通して、地域を超えた研究交流を行い、理系女子生徒間の友好・仲間意識を深め、全国の理系女子のネットワークの拡充を図る。 ③ 大学や研究所の研究者に、将来のロールモデルとしてメッセージを伝えていただく。 ④ 研究テーマを両生類に絞ることで、深い内容まで踏みこんだアドバイスを行い、高校生の研究レベルの底…続きを見る
2019年購入4年使用PC、Win10からWin11への無償アップデートに挑戦
Shuttleのベアボーンキットで組み立てた自作機がWin10のままだったので、OSをWin11にアップデートしました。機種は2019年11月9日購入のDH310V2(27,489円)です。4年間使用してきましたが、休憩していました。 Win11へのアップデートか可能かどうかを診断したら、「このPCは現在、Win11システムの要件を満たしていません」表示され、TPM2.0が有効になっている必要があ…続きを見る
中高校生の科学研究のためのオープンラボ「山脇有尾類研究所」開所
 中学生高校生が科学研究に取り組むための場所として「山脇有尾類研究所」を開設しました。開所式では、内閣府科学技術イノベーション推進事務局局長、慈恵会医科大学学長、国際医療福祉大学学長にお祝いの言葉をいただき、生徒の研究成果の発表、基礎生物学研究所所長の阿形清和先生に記念講演、研究施設の見学という内容で実施させていただきました。これから、有尾類を研究対象にした生命科学分野の研究と学校ビオトープの造成…続きを見る
山脇有尾類研究所開所式の案内
このたび山脇学園では、有尾類(イモリやサンショウウオなど両生綱有尾目の生物)に特化した研究機関として「山脇有尾類研究所」を設立しました。 両生類は、環境汚染に敏感なため「環境のカナリア」と呼ばれ、両生類の生息数の減少が地球規模での環境問題に警鐘を鳴らしています。さらに、イモリは再生医療の研究対象として世界的に注目を集めています。 本研究所を設立した目的は、有尾類に関する研究環境を中高生に提…続きを見る
山脇有尾類研究所の設立の経緯
 女子高校生にとって生物学は、物理学や化学に比べて、研究テーマを見つけやすく、将来どのような科学分野に研究に進む場合も入り口になると考え、学内に生命科学分野の研究室と動物飼育室を設置することをスタートラインにした。高校生の科学研究の基幹施設として立ち上げる。準備段階で、2022年3月まで南九州大学の理科教育研究室で使っていた研究機器を2022年4月に山脇学園に移管して、生命科学分野の研究ができる基…続きを見る

このページの先頭へ