息子が久しぶりに帰ってくるということで、息子の部屋にまで侵入させてしまっている荷物を片付けるために本の整理をしていて、詩集「くじけないで」柴田とよ(飛鳥新社)の冊子を久しぶりに手にした。本の帯には「150万部突破、NHK特別ドキュメンタリーで「99歳の詩人 心を救う言葉」が放送され大反響 白寿の処女詩集」とあった。パラパラと見開いて、「神様」という作品に目がとまった。学校教育の場での「いじめ」は、生徒の心の問題ではなく、人の立場にたてず、たえす責任を回避することのみに利己的に一生懸命になっている今の大人の社会に原因があると感じてしまう。戦争の時代も今の時代も心の問題は根本的に同じで解決しておらず、今になっても戦時下のような状況に社会を変容させていきかねない思想が、社会を支配する人たちの意識の底流に脈々と流れているような気がする。
昔
お国のために
死にいそいだ
若者たちがいた
今
いじめを苦にして
自殺していく
子供たちがいる
神様
生きる勇気を
どうして
与えてあげられなかったの
戦争の仕掛人
いじめる人たちを
貴方の力で
跪(ひざまず)かせて