20155年10月31日に第7回女子生徒による科学研究発表交流会を慶應義塾大学三田キャンパスで開催させていただきますが、今回の講師が決定しました。お二人はとも猿橋賞の受賞者です。「猿橋賞」は、猿橋勝子博士(1920-2007)によって1980年に創立された「女性科学者に明るい未来の会」が毎年1名、自然科学分野において優れた研究をおさめた女性研究者に贈る賞です。今回の講演者の高橋淑子先生は2010年、阿部彩子は2012年の受賞者です。
高橋淑子先生(京都大学大学院理学研究科) 演題「細胞の声を聞く」
専門分野は動物発生学。フランスの国立科学研究センター(CNRS)、北里大学講師、奈良先端科学技術大学院大学教授を経て、2012年から京都大学教授。2010年猿橋賞受賞(動物の発生における形作りの研究)。
動物の個体発生にみられる形作り(形態形成や組織形成)のしくみを、細胞の挙動や遺伝子制御の観点から理解する研究で成果をあげている。
阿部彩子先生(東京大学大気海洋研究所) 演題「数値実験で探る過去の気候変動のしくみ」
専門分野は地球惑星科学。日本学術振興会特別研究員、東京大学気候システム研究センター助手を経て、東京大学気候システム研究センター准教授を経て、2010年から東京大学大気海洋研究所准教授。2012年猿橋賞受賞(過去から将来の気候と氷床の変動メカニズムの研究)。
過去100万年の地球で、およそ10万年の周期でグリーンランドなどの氷床が成長と融解を繰り返す様子をモデル計算で再現することに成功し、地球の温暖化予測の精度向上に貢献する研究成果をあげている。