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ボルネオ海外研修の生徒の感想

2011年4月10日

 このボルネオ海外研修は今までの研修旅行のなかで、最も楽しく充実したものだった。参加するまでは、文系の生徒である私も参加して、意味があるのかと思っていたが今ではもう一度行きたいと思うほどである。サバ大学での授業はとても興味深かった。すべて英語での授業ということもあり、理解できるか不安だったが、先生方は熱心に授業をして下さり、また私のつたない英語での質問にも真剣に答えてくださり、とても勉強になった。英語でプレゼンテーションをする機会も与えて頂き、緊張してしまい思うようにプレゼンテーション出来なかったが、貴重な体験でありとてもいい経験ができた。大学生との交流は、本当に楽しかった。人によって英語の発音が違うので初めのころは何を言っているのか理解できず、思うように会話が出来なかったが、徐々に慣れてくると、英語で会話することの楽しさを感じるようになった。また、大学生の中にはマレー語、英語、中国語の3ヶ国語を話せる人がいて、さらに日本語の勉強も始めたと言っていたのには驚いた。私も負けてはいられないと思った。日本に帰った今もFacebookを通して交流を続けている。
 3日目に行ったクルージングは研修の中で一番思い出に残っている。ボートから見た夕焼けは、今まで見た景色の中で一番綺麗だった。ボルネオの壮大な自然に感動して思わず涙が出そうになった。来て良かったと思った。テングザルを近くで観察し、声も聞くことができたのは貴重な体験である。夜にみた蛍も幻想的で美しかった。ボートの運転手の方が、蛍を捕まえて渡してくれたが、想像していたよりもはるかに小さい虫だったことに驚いた。いままで、生で蛍を見たことも、ましてや触ったこともなかったので新鮮だった。木が蛍の光でクリスマスツリーのようになっていて綺麗だった。
 4日目に訪れた世界遺産にも登録されているキナバル公園や植物園では、ボルネオの豊富な自然を存分に味わうことができた。キャノピーウォークでは、高い位置から植物を観察することができ、普段地上からしか見ることのできない森林とは少し違った景色を観察することができた。この日、印象に残っている出来事がある。キャノピーウォークをしながら、植物園のガイドさんに質問していたら、色々と教えてくださり、気がつくと30分くらいお話していた。はじめは英語で会話をすることに少し抵抗があったのだが、そんなことはすっかり忘れて植物や日本について英語でお話することができ、とても楽しくいい経験ができた。また、見ることが出来ないと思っていたラフレシアも間近で観察でき、貴重な1日だった。
 5日目に訪れたマヌカン島の海は今まで見た中で一番綺麗だった。人生初のシュノーケリングも体験することができた。自分の周りを魚たちが泳いでおり、海の底には、長い針をもつウニやヒトデもおり、まるで海の楽園に来たような気がした。また、この日はホステルの横のスタジアムにサッカー観戦をしに行った。スタジアムから帰る際、救急車を見かけたのだが、日本のある団体が寄付したものだと書いてあった。日本は色々なところでマレーシアに協力しているのだと思うと、嬉しかった。夜には、ホステルの警備員さんとお話する機会がありお互いの国について話し、とても楽しい時間を過ごすことが出来た。
 6日目にサンダカンに飛行機で移動した。オランウータン・リハビリセンターで見たオランウータンが餌を食べている様子は、まるで人間のようだった。またコウモリの洞窟は、フンが山になっていることや、手すりにいるゴキブリの多さにと、驚くことばかりだった。ロッジに泊まった夜に行ったナイトクルーズでは、色鮮やかな鳥を間近で観察できた。ワニに出会えなかったのが残念だった。しかし、何に出会えるか分からない楽しみを味わうことができた。朝のクルーズで猿が木から飛び降りる姿には驚いた。ガイドさんも滅多に見られない光景を見ることができて、とても貴重な体験をすることができた。また、ロッジでは、研修旅行史上もっとも豪華なランチを食べることもできた!
 サンダカンの街で自由時間があったが、コタキナバルよりはるかに治安が悪そうだった。お店には、偽ブランド品が大量に売られていたり、男の人に煙草を売られそうになったりと少し怖かったが、人々が生活している様子を肌で感じることができた。水上村は政府が管理しているところを訪れたので、普通の家にしか見えなかった。家の中をのぞいてみると、液晶テレビがあったのには驚いた。普通の観光旅行で、マレーシアの人々の実生活はなかなかのぞくことはできないと思う。とても勉強になった。
 ボルネオ海外研修で、最も楽しかったことは、色々な人とお話出来たことである。共通語である、英語を使って会話することは、とてもいい経験となった。マレーシアの英語は聞き取りづらかったり、反対に聞き取ってもらえなかったり、思うようにコミュニケーションが取れないと感じることもあったが、親切に優しく話しかけてもらえることがとても嬉しかった。マレーシアの人たちの温かさに包まれた研修旅行だったと思う。
 今回の研修では亜熱帯の自然についても色々と学ぶことが出来たが、マレーシアの生活様式や、宗教などについても知ることができた。マレーシアという国を体感できたという気持になった。参加する前までは、ただ自然について勉強するだけの研修旅行だと思っていたが、学んだことは数多く、国際理解を深めることが出来たので、もっと多くの文系の生徒も参加すればいいのにもったいないなと感じた。また、この旅行で、自分で考えて行動したり、積極性も少しは身についたと思う。トイレや食べ物、洗濯など、困ることがあったからこそ学ぶこともあった。ただの観光旅行からは学べないことをたくさん学ぶことができ、とても充実した研修旅行だった。是非もう一度参加したい。

  • 投稿者 akiyama : 15:36

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