この国のリーダーたちは、がんばって、がんばっていい国をつくってくれました。GDPは、ほぼ500兆で世界二位。おかげで本当に豊かだけど幸せでない国らしい。ぼくたちは、どこかで国づくりを間違えたのかもしれません。
出生率1.29。子どもを安心して産めない気持ちが、この数字にあらわれています。自ら命を断つ子どもたちがいます。一年間に10歳から19歳の600人近い子どもたちが、自らの手で未来を消しています。悲しいです。ニートと言われる、職業を持たず教育を受けていない若者は、60万とも80万とも言われています。引きこもっている子がどのくらいいるのかわかりません。
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オートバイで楽しそうにツーリングをしている老人の話だ。「まるで少年のようだ」と声をかけると、老人が答えた。「少年になるのに80年もかかってしまった」。・・・・・
岩波ブックレットNo.741『大人と子どもの絆』の冒頭文(p2-3)から引用