【生徒の感想】
ボルネオ研修の9日間は想像していた以上に内容が濃く、充実した毎日を過ごすことが出来ました。毎日の生活や活動の中で、はじめて見るもの、はじめて知ること、はじめて感じるものといった「はじめて」がたくさんで研修の初めから終わりまでなにをするのも、なにを見るのも新鮮でわくわくしていたのをすごく覚えています。
1日目は特に活動はなく、コタキナバルに到着してスーパーに行ってホステルに入るというだけでしたが、気候の違いや食べ物の違いに気が遠くなり、はじめて見るトイレ様式に驚き、軽くカルチャーショックを受けました。
2日目は、大学の博物館の見学と大学の説明と高校訪問がありました。大学の博物館は想像以上に大きく、想像以上にたくさんの植物や昆虫や哺乳類の資料があり、はじめて見る動植物がほとんどでとても興味深かったです。大学の説明は正直何を言っているのかほとんどわからなくて、次の日の講義がすごく不安になりました。高校訪問は最初に現地の学生のパワーポイントから始まったのですが、発表した男の子が何も見ずに説明したのがすごいと思いました。交流したときも積極的に英語で会話をしようとしてくれてわたしは答えるのに必死という感じでした。彼らも英語は母国語ではないのだと思うと、今まで英語を頑張って勉強してきたつもりなのに実際使えない自分が恥かしく思えてきて、実際に使える英語を身につけたいと思いました。
3日目は、講義を受けて大学内の水族館に行きました。講義は理解できるものもあったけど、ほとんど理解できないというものもありました。でも、いま考えるともう少し自分で理解しようと努力するべきだったと思います。水族館は話で聞いていたとおり大学内のものとは思えないくらいのものでした。カメがかわいかったです。
4日目は、午前中に湿地センター、午後に植樹、夜は蛍をみました。湿地センターでは日本人の方が日本語で説明してくれたので、すごくわかりやすかったです。マングローブの葉が塩っ辛いというお話のとき、実際に葉をなめてみました。いままでの自分だったら、誰かがなめた反応を見て感想を聞くだけだったと思います。しかし、このときは何の迷いもなくみんなといっしょに葉をなめている自分がいて、後から自分がすごく変わったなあと思いました。午後の植樹は、想像していたよりあっという間に終わってすこし驚きました。夜蛍を見たのはすごく感動しました。体調も良く、元気だったのもあり、このときが
9日間の中でいちばんテンションが上がっていたと思います。
5日目は、市場とキナバル山とキャノピーウォークでした。
市場はものがたくさんあって、どれもついている値段がかなり安くて、さらにそれから安くしてくれるところもあって驚きました。キナバル山はすごく大きくて「すごい!」としか言えてなかったと思います。キャノピーウォークはきつかったけど楽しかったです。思ったより怖くありませんでした。帰りに寄った果物市場では見たことない果物がたくさんあって見ているだけで楽しかったです。わたしが食べてみたものは全部おいしかったです。
6日目は島に行きました。魚が見えるんだという話は聞いていたものの、あんなに近くに魚がいるとは思ってもいませんでした。海で魚を見ているときに足の裏を切ってしまって途中で上がらないといけなくなったのがすごく残念でした。
7日目はサンダカンに行ってオランウータン保護施設を見学し、最終宿泊地のスカウに行ってリバーサファリをしました。オランウータン保護施設は想像していたのとぜんぜん違って少し残念でした。動物園
でも見れそうなエサやりの場面だけでなく、オランウータン保護施設でないと見れないようなとろこが見たかったです。リバーサファリは、野生のいろいろな種類のサルや鳥、クロコダイルや水オオトカゲを自分の目で見ることができて感動しました。写真を撮りたいのに自分のカメラでは綺麗に撮れないのが残念でした。
8日目は洞窟と水上の家に行きました。洞窟は想像以上に臭くて本当につらかったです。あんなに大変だったのにツバメの巣を獲る作業の準備もまだしてなくて、ガイドさんの説明の声も聞こえず、ちょっとショックでした。水上の家は、実際この場所で生活している人がいると思うと、なんと言えばいいかわからないような気持ちになりました。
9日目、日本に帰ってきてやはり感じたのは、日本は便利だなということでした。しかし、便利だから日本人は幸せなのかと考えると、それはまた違うと思いました。日本と比べてはるかに不便なボルネオには、日本以上にたくさんの人の笑顔と優しさがあったように感じます。時間を守るとか日本人のいいところもわかりました。でも、それ以上に日本人に欠けているもの、日本人であるわたしたちが見習うべきことがたくさんありました。これは、普通の観光旅行ではきっと気付けないことだと思います。想像以上に得るものが多い研修だったので、本当に参加してよかったと思っています。後輩たちにも是非参加してもらいたいと思うので、研修の魅力を伝えたいと思います。