• ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室

授業「生命」 28回  京都大学大学院理学研究科 阿形清和先生

2010年2月22日

 プラナリアを使って再生の研究を研究している阿形先生と博士後期課程1年の岡本さんが来校された。実際に、研究で使っているプラナリアを持ってきて、プラナリアの形態観察、切断実験、再生過程の組織観察など楽しい講義であった。

2010-IMG_1205.jpg
実験をしながら講義を展開

2010-IMG_1183.jpg
本校卒業生(D1)の指導

2010-IMG_1224.jpg
プラナリアの再生とは?

2010-IMG_1247.jpg
特定の組織を染めて再生過程を観察

2010-IMG_8019.jpg
阿形先生も直接指導

【生徒の感想】
 今日初めて本物のプラナリアを見ました。今までテレビや教科書でしか見たことがありませんでしたが、思っていたよりも大きいと思いました。全身がが再生するというような特別な能力を持っている生き物は肉眼で見られない微生物しかいないと思っていました。なのでプラナリアが肉眼で見ることのできる大きさだったことに少し驚きました。
 プラナリアはいくら切っても死にません。今日、自分で切ってみてそのことを初めて実感しました。しかし、潰すと死んでしまうということはどういうことなのでしょうか。切ると再生するのに潰すとどうして再生できないのでしょうか。このことが非常に気になります。
 一番最初に自分でプラナリアを切ったとき、うまく切れていませんでした。しかし、すぐに自分で体を切り離しました。うまく切れていない場合は元に戻ろうとするのではなく、分裂してしまうということがわかりました。プラナリアは傷を負ったとき、繋がって元の個体に戻るということはないのでしょうか。もし元に戻るなら、彼らにとって元に戻ることと分裂することのどちらの方のリスクが大きいのでしょうか。
 再生1日目と3日目の個体を観察したとき、一番よく動いていたのは胴部でした。両方ともまだ頭が出来ていないのに意思を持ったように動いていました。頭がないのに動けるのもすごいと思いましたが、これらの個体に意思はあるのでしょうか。頭部があるものとないもので光の認識を調べていましたが、光が認識出来ないように意思もないのでしょうか。でも、それでも生きていられるのがやはりすごいと思いました。
 また、再生について付加再生と再編再生という二種類の再生方法があるということを知りました。このプラナリアの再生方法についての説明がちょっとよくわからなかったのですが、プラナリアはどちらでもなく、両方の性質を合わせもった再生をするということだったのでしょうか。わかっていなくてすみません。
 プラナリアは元々興味があった生き物だったので、こうして観察したり実験をして色々なことを知ることが出来て本当によかったです。

  • 投稿者 akiyama : 18:30

最近の記事

論文「科学課題研究」を中心に据えた女子の理系進学支援教育プログラムの開発(15)科学教育への思い
科学教育への思い  私自身は、大学卒業時に研究を志すものの、経済的な理由で大学院進学をあきらめ、高等学校の教員として就職した。40歳過ぎた頃休職して修士課程は修了したものの学位の取得は断念していた。そんな時、大学の先生から「研究できる環境がないなら、高校に研究できる環境をつくればいい」と紹介されたのがSSHだった。 SSHは、生徒の科学研究だけでなく、教師である私にも科学研究の機会を与えてくれた…続きを見る
論文「科学課題研究」を中心に据えた女子の理系進学支援教育プログラムの開発(14)グローバルな視点で理科教育を考える。
グローバルな視点で理科教育を考える  「なぜ銃を与えることはとても簡単なのに、本を与えることはとても難しいのでしょうか。なぜ戦車をつくることはとても簡単で、学校を建てることはとても難しいのでしょうか。」 2014年、17歳でノーベル平和賞を受賞したパキスタンのマララ・ユスフザイさんの言葉である。彼女は"女性が教育を受ける権利"を訴え続けてきた。今も、女子だからという理由で学校教育を受けられない国…続きを見る
論文「科学課題研究」を中心に据えた女子の理系進学支援教育プログラムの開発(13)「発表者が女子だけ」の課題研究発表会を企画
「発表者が女子だけ」の課題研究発表会を企画  「女子生徒の理系進学支援」の一環として、"科学研究"の成果を研究の途中段階でも気軽に発表できる場として、"発表者が女子だけ"の「集まれ!理系女子・女子生徒による科学研究発表交流会」を2009年から開催している。最初は、近隣の福山大(広島県福山市)を会場にしていたが、年々参加者が増え、2014年度から全国から参加者が集まりやすい場所で開催するようになっ…続きを見る
論文「科学課題研究」を中心に据えた女子の理系進学支援教育プログラムの開発(12)教育プログラムの効果
教育プログラムの効果  2015年度のデータ(次の図)で、本研究の対象としている生命科学コースの方が、文理コースより教育活動を非常に高い割合で肯定的に受け入れており、学習に前向きに取り組んでいる姿勢がうかがえることがわかる。また、卒業後10年が経過しても、現在の生活に生命科学コースの教育が影響していると8割以上が答え、好奇心・理論へ興味などが向上したと8割が判断していることがわかった。保護者・教…続きを見る
論文「科学課題研究」を中心に据えた女子の理系進学支援教育プログラムの開発(11)「自然探究Ⅰ」からの課題研究
「自然探究Ⅰ」からの課題研究  入学して間もない高校1年生の森林実習は、自然体験が非常に少ない女子生徒に「山に入るとは山道をハイキングすることではなく、山道の雑草をかき分けて林床に入るような体験をさせたい」という方向で企画したプログラムである。当初は「樹木の種類を区別できるようになること」と「森林調査を"体験"すること」を目的にして出発した。4泊5日の森林調査での共同作業、そして共同生活が生徒に…続きを見る
論文「科学課題研究」を中心に据えた女子の理系進学支援教育プログラムの開発(10)テーマはどのように設定したのか。
テーマはどのように設定したのか。   「生命科学課題研究」で、生命科学コースの4つのグループが取り組んでいるテーマは図のとおりである。これらは大学の研究室のイメージで研究テーマを設定している。  「生命科学課題研究」以外の「自然探究Ⅰ」の実習や「生命」のアンケート調査などから派生したテーマも生徒が希望すれば取り組ませている。  「自然探究Ⅰ」の森林調査から、「遷移段階の異なる森林の二酸化炭素吸収…続きを見る

このページの先頭へ