「関西性教育研修セミナー2008秋」がとよなか男女共同参画推進センター「すてっぷ」で開催された。企画は東 優子(大阪府立大学人間社会学部准教授)と野坂 祐子(大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター講師)。
内容は3つの講演であった。三人三様・・・。最初は、もと、高校保健体育教員で現在『セクシュアリティ』編集長の関口久志氏が「揺れるイマドキの男子の性」と題して、学校で行われている性教育の方向性に示唆を与える意見を、二番目は、明治大学大学院兼任講師の永田夏来氏が社会科学的な視点で「結婚と離婚のイマを読み解く」と題して、家族の歴史的変遷を解析した。最後は助産師で神戸市看護大学教員の藤井ひろみ氏が「カミングアウトの足元で ~LGBT にとって恋愛・結婚・ 生殖(から)の自由とは?」として藤井氏のこれまでの性へのかかわりを聞かせていただいた。
性教育は、エイズをきっかけに全国的に展開された時期もあったが、岡山県での実践を考えるとかつての勢いはない。しかしながら、人間の心、コミュニケーションの問題を考えるとき性教育は重要な役割をになっていると思う。単なる公衆衛生的な性感染症予防や予期しない妊娠回避だけの教育にしてはならない。最近の社会科学や生命科学の視点が性教育に新しい切り口を与えてくれると考えられる。