授業「生命」では、毎年、東京歯科大学市川総合病院眼科・角膜移植センター長で、日本臓器移植ネットワークの移植コーディネーター委員会委員、WHO臓器移植委員会委員を務める篠崎尚史先生に臓器移植の現状について話していただいているが、東南アジアで、健康な人から腎臓をお金で買って臓器移植を受けていることが国際的に問題になっているという話を聞いたことがある。
映画「闇の子供たち」という映画が日本人の東南アジアでの臓器移植のことを扱っているということで観たくなり、インターネットで上映館を調べると福山で上映中ということで一人で向かった。この映画では、子どもの心臓移植とともに、臓器売買の問題を扱っているが、現実はどうなのだろうか。
http://www.yami-kodomo.jp/
大阪大学医学部付属病院移植医療部 福嶌教偉氏のこの映画にするHP上で「まずはタイで、日本人が心臓移植を受けた例はない」そして「心臓移植を受けようと思っている子供の両親が、よその子供を殺してまで自分の子供を助けたい、精神的にそう思っている人は、一人もいない」、「親だから、子供をなんとしても助けたいという思いはあっても、みんな我慢して死んでいっている。人を殺してまで、生きたい、生かしたいという親はいません」、「心臓移植はリスクが高すぎて、儲けということでは成立しないかもしれない」というコメントが掲載さていた、確かに映画ということでで誇張された面はあるのは確かだが、臓器移植のあり方を考えるきっかけになったのは事実だと思う。
腎臓移植については、タイ臓器移植協会のパイブン会長が「貧困層の提供者から高額で腎臓が買われ、富裕層の患者に移植されている」を明らかにしたという背景もある。