日時:2008年1月14日(月)1時30分~
場所:京都大学女性研究者支援センター
講師:松下佳代(京都大学高等教育研究開発センター)
演題:OECDのPISA調査結果にみられる性差
内容:生徒の学力に関する国際比較調査では、必ず性差の分析が行われています。今回の報告では、いま最も注目されているOECDのPISA(Programme for International Student Assessment)の調査結果をご紹介します。この調査は、15歳児(義務教育終了段階)を対象としており、読解・数学・科学の3領域のリテラシー(学力)が扱われています。
この他、教科の好き嫌いや有用性の認識、学習方略なども調査されています。PISA調査は、2000年、2003年、2006年と実施され、その結果は、日本の教育政策の方針転換(ゆとり教育から学力向上へ)にも大きな影響を与えました。領域や国・地域によって、性差の現れ方にどのような違いがみられるのか、それはどのような理由によると考えられるのか、を中心にお話しする予定です。国・地域によって性差の現れ方に違いがあるということ自体が、性差が社会的・文化的に形成されることの一つの証左であると考えています。