京都大生存圏研究所が、サバ州政府の合弁会社と共同で、熱帯地域での持続可能な森林経営に向けた研究を進める事を決定した。マレーシア・サバ州(ボルネオ島)の過剰な森林伐採で、最盛期の1980年代に比べ木材生産量は4割程度にまで落ち、品質も下がっている。荒廃した土地にアカシアを植樹し、建材として利用するとともに、生態系や二酸化炭素吸収能力などを調査して、地域と地球の再生を目指すとしている。
アカシアは、スギの3倍から5倍の成長量があり、高強度で合板材としても適した自然交雑種「アカシア・ハイブリッド」を用いて、ラワンなどの原生林を伐採した荒れ地への植林事業を2000年から進めており、5000ヘクタールの土地に500万本規模の植樹を計画している。研究では、森林の持続的な利用に向け、①再植樹のための土壌の再生②森林による二酸化炭素の吸収量の評価③遺伝子操作による品種改良④価値を高める木材加工技術の開発などを進める。
という記事を京都新聞でみつけた。昨年から、研修旅行でサバ州に行って、アブラヤシの植林が自然公園の近くまで迫っている光景が改善されるかどうかは疑問である。経済優先(森林)の施策でなく、自然環境の保全を優先したことを考えなければならない時期にきているのではないかと考えられる。