学校飼育動物について、あらためて考えてみるという講義でした。学校飼育動物については、毎年、出身の小学校を訪問して、飼育している動物を見学してレポートを書くことを課題にしています。
【生徒の感想】
山根先生のお話の中で一番印象に残った事は、ウサギの飼育のされ方の現状です。写真の中に何羽いるのかさえも分からないほどの、おびただしい数のウサギたち。1枚目の写真でも多い、と感じたのに、それを上回るほどにひしめくウサギたち。掃除のたびに死体が見つかるというお話も納得できる光景でした。豪雨の後にはお墓から死体が掘り起こされてしまう、というお話もとてもリアルで、できればそんな光景には出会いたくないと思いました。そんな中では、「命の大切さ」も、「生命の尊さ」も、学校で動物を飼育するもともとの目的が全く子どもたち伝わらないどころか、逆に命を軽視してしまうことに繋がってしまいそうです。飼育委員が墓堀委員と呼ばれているとお聞きしましたが、それもいじめなどに繋がってしまうのではないかと思いました。それは、子どもたちにとっても、ウサギたちにとっても、とてもかわいそうなことだと思いました。
学校から出される飼育動物の飼育費用は0円だとか、先生もちゃんと飼育動物のことをしらないとか、先生は飼育動物にあまり触れない、とお聞きしましたが、飼育動物だって大切な生命だ、ということが分かっていないのは大人たちも同じなのではないか、とこのことから感じました。
飼育動物だって生き物で、大切な命なんだ。こんなことは分かりきっていることです。けれども、それを本当に心から理解できている人は、本当はとても少ないのではないかと思います。飼育動物が誰かに殺されたり、増えて困るからと先生が赤ちゃんを埋めた、という話を以前聞いたことがあります。それは、子どもに生命の尊さを教える立場にあるはずの大人が、それをちゃんと理解していないという証明のように思います。そんな人が「命は大切だ」と教えているのだと思うととても滑稽です。飼育動物には、大人も子どももたくさんのことを学ばせてくれる、尊いものであって欲しいと心から思いました。