(ヒダサンショウウオ Hynobius kimurae)
撮影:2000年11月31日岡山県産
ヒダサンショウウオ(Hynobius kimurae)は、岡山県では県北の山地帯に生息している。
渓流域に棲む小型サンショウウオで、黒褐色の地色に橙色から薄茶色の小班が散らばっている。産卵期は、岡山県では3月下旬から4月と思われる。
全長は12~15cmのものが多い。西中国山地の生息域は南西限になっている。
中国山地の標高1000m以上のブナやミズナラが多い夏緑樹林帯に生息している。
生息場所は、渓流付近で大きな石や倒木の下
卵のうは他のサンショウウオより丈夫
卵嚢は、バナナ状でついになっている。繁殖シーズンに雌一匹が1対の卵のうを産卵する。大きな石の下に産み付けている場合が多い。卵のう中には約20個の卵が含まれており、卵を包む膜は強靭で破れにくい。約二ヶ月で孵化し幼生になる。
孵化直後の幼生は鰓が非常に長いが、短くなる。
幼生の全長は約50mm
幼生は大きくなると、尾に黒班があり、四肢には黒い爪がある。8月頃になると4cm程度に成長する。
流れのゆるい渓流の脇の脇の溜まりに多く見られる。多くの幼生は10月頃に変態する。