イベリアトゲイモリの餌にアルテミアを育てて与えていますが、日本の水田には似た生物でホウネンエビが生息していて、冬の水のない水田で越冬して、春に出現します。
東京の中学生は、観察したことがないかもしれないと考えて、水田の微生物を観察するために岡山市東区で水田の土壌を採取してきました。土壌を勝手に採取することはせきませんが、岡山県の自然観察指導員の方や地元の農家の方に協力で、事前に土地の持ち主に連絡していただき、無事に作業をすすめることができました。
自然観察員の方から、今の水田は冬に耕起するので、ダルマガエルが冬眠の場が失われて、激減しているという話を聞くことができました。帰化種のシジミも確認することができました。
私も約30年間、野外でイモリやサンショウウオの仲間を調査してきましたが、山林の乾燥化が進み、湧水が絶え、山脇の溝などの小さな溜りが激減していて、そのことが両生類の棲息や繁殖に影響しているのではないかと疑っています。
今回は、冬の土壌の中の微生物はどのような生活をしているのか。水田に水の入る時期に出現し、短期間で姿を消す微生物を観察してみようと思います。
学校教育で、新しい学習指導要領で探究活動が推進されていますが、子どもたちの好奇心を大切にして育てりような教育が実践されることを祈っています。その実現のためには、まず理科を教える教員が好奇心をもっていることが必要だと思います。