平山諭先生(倉敷市立短期大学教授)は、総合的な学習の時間として1999年に開講した授業「生命」で、脳の発達、ドーパミン、セロトニンなどの働き、人間関係のトラブル、適応障害など、心理学医学の知識を高校生にもわかりやすく解説していただきました。
先生との縁で、私も2005年から倉敷市立短期大学の保育学科と服飾デザイン学科に「生命科学」の講義を12年間させていただきました。退職された後は疎遠になっていましたが、ネットで故人との記載があり、亡くなられていたことを知りました。
平山先生に、短期大学での講義を担当させていたいたことがきっかけになり、広島大学大学院で学位を取得し、2016年度から九州の大学で、理科教育の研究室を担当するようになったのもおかげだと思い、今でも感謝しています。
彼は、子どもたちへの接し方の基礎となるスキルを「セロトニン5」として提唱されていました。以下の5つですが、特に発達障害の子に接するときに大切なのは、「安心感を与えること」を意識することだといわれていました。
(1)見つめる
子どもが自分のほうを見てきたら、大人は目を合わせて見つめ返してあげましょう。ただし、「子どもが見てきたとき」だけで十分です。
(2)微笑む
大人は、いつでもにこやかに子どもに接してあげましょう。子どもがこちらを見てきたときはとくに笑みが大事になります。
(3)話しかける
朝起きたら、すぐに話しかけてあげてください。特に教師に絶対やってほしいのは、「月曜日の朝一番に話しかけること」です。
(4)触れる
子どもが望ましい行動をしていて、その行動をもっと強化したいときは、たくさん触れるようにしてください。タッピングと呼ばれる方法があります。ポン、と肩を軽くタッチするタッピングという方法があります。ただし、頭をなでるのはやめてください。
(5)褒める
大声で「すごいっ!」と声を上げるのも「褒める」だし、小声で、「すご~い」とつぶやくように言うのも「褒める」です。強弱を使いわけることで子どもの脳に与えられる刺激も変わるので、状況に合わせて適切な褒め方を選んでください。
。同時に身につけてほしいスキルを子どもに伝えてください。