永末小学校は回りを山や田畑にかこまれた田舎の学校です。私が通っていたころ、私のクラスは9人でした。このハツカネズミは私が4年生の時、クラスで飼育していたものです。学年が始まる時、クラスメイトの家族が勤めていたまむしセンターでもらってきたえさ用のネズミです。オスとメスで誰がつけたわけでもないのに皆、はっちゃんとマウスくんと呼んでいました。飼育箱のなかにきりきざんだ新聞紙をいれて牛乳パックで小さな家をつくりました。2匹はそれが気に入ったらしくそうじをしようとすると、いつもそのなかにはいっていました。 最初は、みんなかわいいとしか言わなかったけど、そのうちに困ったことがおこりました。私の学校は、生徒数が少ないせいか、全学年が仲良しでした。ほかの学年の教室に遊びにいくこともよくあります。私達の教室にきた生徒、先生までが「臭い」と言うようになりました。私達は、学級でこの問題について話し合いました。飼うのをやめようかと言う人もいましたが、「飼いたい」と言った以上、私達には責任があります。 話し合った結果、飼育箱にダンボールをかぶせることにしました。これはなかなかいいアイデアでした。 ほかにも消臭剤をもってくるなどして匂いはほとんど気にならなくなりました。よくハツカネズミは、「ねずみ算式に増えて増えすぎたら困るから」といいますが、この2匹はちっとも増えませんでした。それっぽいことをしていたので交尾しているのかと思ったらけんかしていましたし。
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