2015年6月 9日
6月になりました。新メンバーもだんだん課題研究に慣れてきて、いよいよ本格的に実験を始める季節です。 生物教室にあるカレンダーも新しいページになり、次々と実験やブログのスケジュールが書かれていきます。 6月のカレンダーのイラストは鶏の21日間の発生段階です。 解説を読むととても興味深いことが書いていました。 「鶏が先か、卵が先か」についてです。平たく言えば「ニワトリとタマゴのどちらが先にできたのか」という問題です。昔の哲学者にとってこの疑問は、生命とこの世界全体がどのように始まったのかという疑問に行き着くものでした。この問いは「X が Y 無しに生じ得ず、Y が X 無しに生じ得ない場合、最初に生じたのはどちらだろうか?」と言い換えることができます。 実は!この問題は既に答えが出ていました!2010年7月13日にイギリスのニュースサイト『The SUN』が報じたところによると、科学者たちが「卵より鶏のほうが先に誕生した」と結論付けたそうです。哲学から科学の話になりますが、イギリス・シェフィールド大学とワーウィック大学の共同研究チームは、OC-17と呼ばれるたんぱく質が卵の殻の結晶化を促進させる働きがあることを突き止めました。 このたんぱく質は鶏の卵巣のなかにも存在し、これがなければ卵ができないことも判明しました。そのため「鶏がいなければ卵ができない」という結論に達したのです。 一つのカレンダーイラストから新しい知識を身につけることができました。皆さんも身近にある解説を少し読んでみてはいかがでしょうか。
投稿者: 日時: 14:07