2015年4月 5日
スウェーデンで私がノーベルミュージアムで行ったワークショップの1つを紹介します。
9つのすべての点を一筆書きの4本の直線で結んでください。
4本の直線で結べたら次は3本の直線、1本の直線で試してみてください。条件は一筆書きであること、すべての点を結ぶこと、それだけです。
解答です。まず4本の直線で結んだ場合。私は最初縦と横の線をまっすぐにつなぐという発想しか浮かびませんでしたが、正方形という形を無視して、バラバラの点というとらえ方をすると正解にたどり着くことができました。
続いて3本の直線で結んだ場合。これは点の周りの空間だけで考えるのではなく、紙にある広いスペースも視野に入れて考えたら比較的簡単に浮かびました。
最後に1本の直線で結んだ場合。「9つのすべての点を一筆書きの4本の直線で結んでください。」という文の中に線の太さを指定する条件はありませんでした。
私たちは物を考える時、知らず知らずのうちに自分で前提を設けてしまい、それが「思考のブレーキ」になっていることが多いそうです。例えば先ほどでも直線が「点の外にはみ出してはいけない」「点の中心を通らなければいけない】などという前提を自分で作っていませんでしたか?それらの前提を覆すことができれば思いもよらなかった解決方法が浮かんでくるのではないでしょうか。当たり前すぎて意識していない前提を覆すことで新たな可能性が生まれるということを私は学びました。常識外れやありえないと思われる考えでも最初から除外せず自由に検討してみることが研究の世界でも大切なことだそうです。もちろん私が解答で書いた以外にもたくさん答えはあります。ぜひもっといろんな方法を考えてみてください。
投稿者: 日時: 07:00