久しぶりに迎える二子の丘の秋は、見違え るほど大きく伸びた木々が色づき初めており、改めて伸びやかで美しいキャンパスに見入っています。50年間、この恵まれた環境が 生徒たちの心をどんなに潤し広くしたことでしょう。到着したその日、生徒たちの笑顔いっぱいの挨拶で、昔も今も変わらない清心に 迎えられました。この清心中学校・清心女子高等学校校長として重責を担うことになり、緊張感はもちろんですが同時に幸せな気持ちも味わっています。
清心は私にとってたいへん懐かしく、また大切な学校です。岡山にあった清心中学校から高校1年の二学期にこの二子の丘に移って来ました。植えられた木々はまだ小さく、二棟の校舎しかない出発でしたが、私たちは新しい清心の創立を担う喜びを味わうことができました。高校卒業後すぐ修道会に入会し、修道者としての実習も教育実習も、そして初めての派遣も倉敷で、一生懸命ではあるけれど未熟な私を温かく見守り育てていただきました。この清心を心からの感謝と喜びをもって大切にしてゆこうと思っています。
今、教育界だけでなく日本の社会も世界も大きな変革期にあります。その中に育ち生きてゆく生徒たちをお預かりするのは大きな責任であることを肝に銘じ、創立者が教えた"Education for Life"を目指して学校運営に取り組んでゆきたいと思います。そのためには私たち教職員の一致と努力はもちろんですが、本校にご縁のある皆様、保護者の皆さまや同窓生、そして地域社会の皆さま方のご支援をぜひお願いいたします。
カトリック学校としての人間教育をもとに、中学校のNELPとSELP、高等学校のスーパー・サイエンス・ハイスクールとスーパー・グローバル・ハイスクール・アソシエイ ト、ユネスコ・スクールなど、本校は豊かな教育実践にあふれています。残る今年度中は、これら前任者の取り組みを受け継ぎながら、校内をくまなく歩き、生徒や教職員と関わりを深め、ご支援をいただいている方々の声に耳を傾けて、本校の数多くの豊かな教育実践を一つの清心の力にするために、しなければならないこと、できることを考えてゆこうと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
校長 Sr.三宅聖子(みやけまさこ)